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2020.10.01 No Category

トランスペアレント スピーカー/TRANSPARENT SPEAKERレビュー

透明なのに異様な存在感を放つスピーカー。

初めて見たときはその斬新なデザインにビックリしましたね。

2020年2月18日に日本でローンチしたスピーカーブランドのルーキー “TRANSPARENT SOUND / トランスペアレントサウンド”。

最近色んな雑誌やサイトで紹介されはじめたので、見かける機会も増えてきたのではないでしょうか。

 

 

ブランド ルーツ

トランスペアレント・サウンドは、元々スウェーデンのストックホルムでデザインスタジオを運営していたプロダクトデザイナーのパー氏が、密かに温めてきたアイデアを本気で実現させるために友人のマーティン氏とクラウドファウンディングでスタートしたスピーカーブランド。

そのアイデアとは、NOKIAでスピーカーを製作していた経験を生かし、筐体(ボディ)の影響を受けづらく音に妥協しないドライバーに辿り着いたおかげで、極限までソフィスケイトされたデザインでありながら、プロダクトのテーマであった環境保護としての循環型サスティナブル・スピーカーという構想。

ほどなくそのアイデアは、世界中で多くの人々に賛同され、念願の製品化が実現しました。

北欧の環境保護リテラシーの高さと、素晴らしいアイデアを兼ね備えた彼らのシンプルでモダンなデザインが物語るとおり、ミニマムを追求し続けた結果、遂にブランドネームの”TRANSPARENT SOUND”もより短い”TRANSPARENT”(トランスペアレント )に変更しました。

さらに、これまでブランドネームがそのままブランドロゴだったのが、これもイニシャルの “t”だけになったからね。

だったら、いっそロゴも透明ということで、何もなくて良いじゃんって思ってしまいますが(笑)。

 

 

モデル

ブランドのレギュラーアイテムは、大きいスピーカーの「TRANSPARENT SPEAKER /トランスペアレント・スピーカー」のレッドコードとブラックコードの2色展開に、小さなスピーカーの「SMALL TRANSPARENT SPEAKER / スモール・トランスペアレント・スピーカー」 のホワイトとマットブラックの2色展開の計4アイテムです。

デザイン

どうですか?

とてもスタイリッシュで、もはやスピーカーというよりオブジェですよね。

だから、お部屋に置いておくだけでも、透明なのに彩を与えてくれてとてもインパクトがあります。

このTRANSPARENT SPEAKER / トランスペアレント スピーカー、よく見てみるとブラックコードは、レッドコードが2本出しなのに比べて、1本出しでよりシンプルになって引き締まって見えます。

これも彼らのミニマムさへの追究の現れです。

いずれはこのコードも無くなるのでしょうね。

 

 

 

サスティナブル

筐体(きょうたい)の素材は、アルミニウムフレームと強化ガラスのコンビネーション。

そのためボディの寿命はなんと150年だとか。

昨今のスピーカーでボディが150年も持つスピーカーって聞いたことがありませんが、サスティナブルを真剣に考えているブランドなのでそれくらいは当然なのでしょうね。

さらにこのスピーカーは、循環型スピーカーというコンセプトをそのままコアデザインにしてしまったのが素晴らしいところで、今後のワイヤレススピーカーにおける新しいコンポーネントやシステムを追加できるように設計されています。例えば、Bluetoothチップのアップデートやドライバーの交換に、Wi-FIトランスミッターの追加など全てのパーツをモジュール化することで、個人の好みに合わせてカスタマイズできたり、簡単に部品交換や修理が可能で、これまで機能が古くなったからと言ってすぐに廃棄されてしまっていた多くの電化製品に、一石を投じた業界初のスピーカーなんです。

将来的には、販売した全てのスピーカーを自社で回収し、100%リサイクルするために製造工場をストックホルに移して自分たちで一元管理していきたいらしいです。

そこまで徹底できたら本当に素晴らしいですよね。是非応援したいです。

因みにオーセンティックなデザインで永く愛用され続けているあのROLEXは、売り上げの半分が修理費などのアフターサービスで占めているそうです。トランスペアレントも新品の商品販売だけではなく、カスタマイズや修理、パーツ販売などで売上るビジネスモデルを構築していけるように頑張って欲しいものです。

 

 

インプレッション

さて、ここからはインプレッション。

まずはTRANSPARENT SPEAKER / トランスペアレント スピーカーから。

 

[タイプ]
ブルートゥース・ステレオスピーカー

[価格]

¥138,800(税別)

[ドライブユニット]

2×3インチ フルレンジドライバー / 1×6.5インチ ウーファー

[インプット]

Bluetooth3.5mmステレオライン入力

[付属品]

3.5mmオーディオコード、電源コード、壁掛け用ブラケット

[仕上げ]

アルミブラック塗装/強化ガラス/内部レッドコード or ブラックコード

[サイズ]

幅43.1 cm x 高さ33.3cm x 奥行き11.8cm

[重量]

11Kg

 

 

操作性

操作は見ての通りいたって簡単。

トランスペアレント スピーカー本体にあるのは、スイッチノブ、高音調整ノブ、低音調整ノブ、ボリュームノブにBluetoothのペアリングボタンに3.5mmのステレオミニジャックのみ。

説明書を見なくても開封してそのまま使えるMacの様な使い勝手の良さが素晴らしいです。

 

 

開封

どうですか、このパッケージ。まるで無印良品みたいですね。

それもそのはず、デザイナーのパー氏は無印のプロダクトデザインを手掛けてきた深澤直人さんをリスペクトしていて、彼の様なプロダクトデザイナーになりたかったらしいのです。

だから、パッケージも再生紙を使用して無印良品っぽくしたみたい。

実際かっこいいし、彼らのデザインに合っていると思います。

 

いよいよ開梱すると…..

白い手袋がさりげなく入っています。

バカラのクリスタルを扱うかのような緊張感を感じますね。

こんなにくい演出をしているスピーカーを見たことがありません。

彼らがプロダクトに機能だけを求めていないことが、こんなところからも感じ取れますね。

 

 

サウンド / 高級鮨のようなスピーカー

さて、こんなぶっ飛んだスピーカーですが音質が気になりますよね。

ズバリ感想は、ガラスの影響で硬質な音を想像していましたが、まったく冷たさや硬さを感じることなく、むしろ温かみのあるとても素直でクリアな音の輪郭がくっきりとしたステレオサウンドで、見た目とのギャップに驚きました。

変にチューニングをして音を加工している感じはなく、音質も名前の通り「透明感のある無垢な音」という感じです。でも、こう聞くと低音の迫力や音の厚みのない軽い音の様に感じるかもしれませんが、まるで新鮮な高級食材を塩だけで食すように、高性能なドライバーや高級クラスDアンプそのもののポテンシャルで音の旨みを引き出している感じです。

見た通り透明ですから下手な細工はできませんので、いい音を追求するにはその分高性能なパーツを使わざるを得ませんよね。そう、まるで高級鮨のようなスピーカーなんです。

 

ところでスピーカーに期待する良い音ってどんな音でしょうか。

本来のスピーカーが再生する良い音とは、録音した時の原音に忠実な音のことです。

だから好きな音と、いい音は別モノなんですが、いかに原音に近い音を再現できるかがスピーカーの本質だと思いますし、このトランスペアレント スピーカーも正にそうです。

音質の良し悪しは100%バランスなので、数値では語れない聴き心地という感性のバロメーターが重要です。なぜならば、あなたやあなたの近親者しか聴かないスピーカーなら、その特定の人が気に入った心地いいサウンドが一番いいに決まっていますよね。

全ての人にとって、フェラーリやポルシェが最良ではないのと同じです。

 

 

 

機能

背面には、3.5mmライン入力、3.5mmライン出力およびUSB電源ソケットがあります。その他別途長い3.5mmオーディオコードと電源ケーブルが付属しています。

この小さなBOXがBluetoothチップで、Bluetoothがアップデートされた場合、このチップのみを交換すれば本体を買い換えることなく、最新のワイヤレス再生を体感できます。まさにサスティナブルですね。

また、よく見ると六角レンチが格納されていて、カスタマー自身がこのスピーカーを完全に分解することができる様になっています。普通のメーカであれば、決してカスタマーに内部アクセスをさせませんが、トランスペアレントはパーツ類をモジュール化することで、デザインと環境保護を両立させたコンセプトの元に制作されているので、モジュール化の先に来るカスタマイズの可能性を念頭に設計し、それらをカスタマーと共有するというホームオーディオとして全く新しいアプローチをしているわけです。

個人的にはこういった方破りでヤンチャな感じが好きですね。

付属品として、3.5mmステレオコードと電源コードに、壁掛け用のスチール製ブラケットが2個同梱されています。ブティックなどのショップなどでは壁掛けもかっこいいですね。

またTrue Wireless機能を搭載しているので、2台のTRANSPARENT SPEAKERを同時再生したり、左右に分けてステレオ再生することも可能です。

 

 

 

まとめ

「モノクロームこそ真実と現実に繋がっている」

あの写真界の巨匠故・ピーター・リンドバーグがそう言って、生涯モノクロームのポートレート写真にこだわり続けたように、トランスペアレント スピーカーは、脚色や装飾によって隠すことなく素のままの姿にこそ美しさが宿る、ということをはっきりと証明したプロダクトではないでしょうか。確かに美は一位的ではないけども、飾らない素という美しさこそ真の美しさだということを強烈に感じさせてくれます。

普段の日常に良い音が加わるだけで、途端に時間が贅沢に変わる。
見慣れた景色に綺麗な花を添えるがだけで、空間が新鮮に感じる。

そんなどこかクールなのに華のあるチャーミングな透明スピーカー。

そのうちVOGUEの表紙を飾るかも….

 

 

 

ぶん / Noboru

 

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